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Wolfram 『Atol Drone ±』

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Monotype Recordsのファンからは知られている(らしい)ポーランドの作家Dominik KowalczykのソロWolfram。

2002年発表の限定100部CD-Rを発掘〜復刻したものが本作。リリースはBocian Records。

Monotype RecordsやBocian Recordsは、ともにアヴァンギャルドなノイズや実験音楽を中心にリリースするレーベルらしいのですが、本作はサンプリングによる(?)ループや低音のドローンに控えめにノイズや物音がレイヤーされるシンプルな構成。

時折挿入されるメランコリックなループや高音域が削られたような音の質感からか、やけにソフトな聴き心地。糖度を削がれたダーク・アンビエントといった趣も。

後半に進むにつれ、ややインダストリアルな音色も顔をだし、具象音が飛び交うミュージックコンクレートな曲も収録されていて、先日掲載したThe Strangerなどにも繋がるインダストリアル再興の流れに先んじた感も。推測するに再発された理由はこの辺りか?

ラストの長尺16分の曲では、重心の低いドローンに多種のノイズが徐々に重ねられクライマックスに向かって狂暴化していく展開がダイナミックでなかなかカッコいいです。

忘れられることによる退廃。埃を被ったインダストリアル。