Eric Revis (b), Jason Moran (p), Ken Vandermark (ts), Nasheet Waits (d)
ブランフォード・マルサリス、カート・ローゼンウィンケル、J.D.アレン、オリン・エヴァンスらと共演歴のあるベーシスト、エリック・レヴィスのリーダー作。
メンバーの中で目を引くのはケン・ヴァンダーマークの参加。例えばジェイソン・モランのリーダー作にヴァンダーマークが参加する(或いはその逆)ことは現実的には想像しにくいが、メインストリームからフリー系までこなすリズム隊の2人であればこういった人選も可能か。そういった意味で必然性のある作品といえる。
収録曲は5分前後のものが大半で、フリー系のヴァンダーマークにとってはそのソロスペースは限定的に感じられるが、クラリネットの多用や曲毎に違ったアプローチを見せるソロで上手くフィットしている。
共演歴のあるモランとウェイツ、そしてリーダーのレヴィスの形成する鉄壁のトライアングルに関しては言うことなしの出来。特にモランは短いスペースでも一切無駄がなく、かつアイデアに溢れたソロを披露(4曲目など)し、伴奏時にも重い打鍵でウェイツとぶつかり合う(2曲目)など大活躍。
ヴァンダーマークフリークから見ると本作は彼のディスコグラフィーの中ではかなりの珍盤であろう(特に11曲目でブルースをのびのび吹いているのには驚いた)が、4者が拮抗したようなバランスのとれた演奏内容でとても楽しめました。