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Javier Moreno『Marais del Sueño』

 

itun.es

Javier Moreno(b) , George Dulin(p), Tony Malaby(sax), Gerald Cleaver(ds)

 

Apple MusicでTony Malaby検索したら出てきた一枚。リーダーのハビエル・モレーノは初耳でしたがスペイン生まれのベーシストらしいです。これは結構レアな作品なのではと思いましたが調べてみるとAmazonでも取り扱ってたりで私が知らなかっただけみたいですね。

まぁ言わずもがな私の耳はマラビーに焦点を合わせて聴いてしまうわけですが、今作では珍しくソプラノでの印象が強く残りました。個人的にはこの人にはテナーでの演奏により強い魅力を感じてるわけですが、なんででしょうね。別段いつもよりソプラノを多く使ってるってわけでもないと思いますし。

あとマラビーのこういうピアノトリオと共演するかたちでのワンホーンカルテット編成って案外珍しい気が。パッと思いつくものはJesse Stacken『Helleborus』だけだし、ピアノじゃなくてギターのイメージなんですよねこの人は。

 

マラビーのギター、ベース、ドラムとのワンホーンカルテット編成の作品は私が聴いたことのあるものだけでもこれだけありました。

Tony Malaby『Sabino

Tony Malaby『Paloma Recio

Mike Pride『Sclamber

Tony Mlaby, Per-Oscar Nilsson, Johnny Aman, Peter Nilsson『9 Stygn

Los Toscos + Tony Malaby『KALIMÁN』(パーカッションも入ってますけど見過ごされがちな作品だと思うんで無理矢理ブチ込む)

 

未聴ですがこれもそうみたいですね。

Samo Salamon Quartet『Two Hours

 

リーダーを差し置いてマラビーにばかり言及してしまってますが、もう一人、本作に参加しているメンバーで目を引くのがジェラルド・クリーヴァーでしょう。NYを中心に活動していてオーソドックスなものからガチガチにフリーなものまで非常に多くの作品に参加している売れっ子ドラマーですね。マラビーとは今作以前にChris Lightcapのグループで長く共演してもいます。もちろん私も彼の演奏はいくつもの作品で耳にしているものの、正直自分の中では“よくわからないドラマー”って印象がなきにしもあらずだったんですが、ここでの彼の演奏はとてもいいですね。繊細なドラミング、特にシンバル使いがこのグループの演奏にとてもフィットしていて。聴く前は彼の演奏にここまで惹きつけられるとは思ってもみなかったのでこれは個人的に大きな収穫だったなと思います。他の演奏も聴き返してみないとですね。

 

 

そういえばトニー・マラビーについてはApple Musicでこんなプレイリストを作ってみたのでした。『トニー・マラビーのサイドマン参加作

サイドマン参加作からいくつか好きなものをピックアップしただけのリストですが、8曲45分ほどで比較的ライトに聴けるリストになっていると思うので是非。