LL

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John Lewis『Evolution』

ご無沙汰してます。最近ツイッターでダラダラ感想ツイートするばかりでこちらが放置状態でしたが久しぶりに紹介するのがこちら。

 

エヴォリューション

エヴォリューション

 

 

先月のエヴァン・パーカーのライブの際にお会いした(というかもうあれから一か月経ったのか…)zu-jaさんから教えていただいて聴いた一枚。Modern Jazz Quartetのピアニストとして有名なジョン・ルイス最晩年のピアノソロ作品。

 

“MJQのピアニストとして有名な”なんて書きましたがよくよく思い返してみると私MJQですらその作品をきちんと聴いた記憶がないんですよね…。唯一聴いているのがソニー・ロリンズとMJQの共演盤くらい。MJQ単体の演奏にもきちんと触れていない段階でここに手をつけるのはなかなか珍しいパターンかもしれませんね。

 

演奏の内容はというとスタンダードナンバーも多く交えながらの気負いのないチャーミングなピアノソロ。リラックスして淡々と弾いているが故に染み出るような“ジャズ”さが一音目から感じられる。んですが、ちょっとこれは理由は全くわからないんですが聴いていてちょっと演奏から意識が離れた瞬間(今日はネットで調べものをしている際にかけていたのですが)、なぜか感覚的にバッハの平均律を聴いている気分になったんですよね。いや本当に偶々その時頭をよぎっただけなのかもしれないんですが・・・調べてみるとなんとジョン・ルイスはバッハの平均律を弾いたアルバムも出しているようで、そこは大変な驚きだったんですが、私が平均律を思い浮かべたのはそれとはあまり関係ない気もしてまして…。本作中の演奏が平均律に似ていると思うようなところも特にないうえ、全体通して先にも述べたようにあくまでスタンダードなジャズの範疇にある演奏だと思いますし、そういったことよりも録音やリバーブの加減が影響してるような・・・(全部印象論です)

 

あとこの作品、そのリバーブの感じだったりジャケの印象がちょっとECMっぽいなと思ったり。特別奇を衒ったようなコンセプトこそないですが、ひとつのアルバム作品として細かなところにぬかりのない姿勢が感じられてとても良いですね。

 

 

↓ 収録曲

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  ↓ これは本作中でも演奏されている「Django」のライブ演奏(本作収録のものはyoutubeにはないようです)。『Evolution』の収録曲の中でも特に“バッハを聴いている様な感覚”にさせられたのがこの曲の演奏なんですよね。

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↓ 『Evolution』を聴いていて頭に浮かんだのがこの演奏。バッハの平均律は個人的にはポリーニの演奏を最も愛聴していて、リヒテルのこの演奏は決してファーストチョイスではなかったんですがなぜかこちらが思い浮かびました。ジョン・ルイスリヒテルなんて繋げるの見当はずれにも程がありそうですが思い浮かんだんだから仕方がない(笑) しかしこの演奏、今聴き返してみるといいですね・・・

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