ともにフランスの演奏家であるPascal Battus(Roating Surfaces)とChristine Sehnaoi Abdelnour(Alto Sax)のデュオ作。2010年にPotlatchよりリリース。
パスカル・バトゥスの演奏楽器となっているRoating Surfacesとは、ウォークマンの回転部分を使用した創作楽器とのこと。
演奏は終始、無機的な音の集積によって成り立っています。
両者の繰り出す音の語彙の豊富さもさることながら、それらが溶け合い奇跡的な同調を見せる部分に特に感動を覚えました。2曲目中盤の軋むような高音のやりとりなど…。
Christine Sehnaoi Abdelnourは様々な特殊奏法を駆使する即興演奏界隈では有名な方のようで(先日投稿したStéphane Rivesとは類似性を感じます。ともにレバノン出身のようで影響ありそうです。)、私自身そちら目当てで購入したのですが、パスカル・バトゥスのRoating Surfacesが発する音があまりに多様で面白く、結果的により印象に残りました。
Christine Sehnaoi Abdelnourに関してはソロ作やMagda Mayasとのデュオ作も聴いたのですが、個人的には本作が断トツでした。彼女自身の演奏内容がどうこうというよりパスカル・バトゥスとの相性がとてもいいと感じたので。
あと、Christine Sehnaoi Abdelnourって何と読むんですかね。全く見当つかないので誰か知ってる人いたら教えてください。