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リリース情報:Shuta Hiraki『Shake under the eaves』

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2021年4月2日に、Ueda Takayasuさん主宰のレーベルUnfinished House(UH)より新作『Shake under the eaves』がリリースされました。

制作時期は2020年5~6月、UHからは昨年の『The Blessing From Wiring』に続き2作目のアルバムリリースとなります。

 

作品の内容、コンセプトは以下の通り

 

これは、音環境の変化を捉えたフィールドサウンドと、電子変調処理によって変換された電子音の抽象的なアンサンブル作品です。

私が生まれるずっと前から、私の出身地の隣に小さな製鉄所があり、私たちの家族は時々イライラしたり、騒音に慣れたりして育ちました。
後年、自主的に録音を始めた時、時々音が気になりましたが、工場の稼働はだんだん少なくなり、2年ほど前に建物が取り壊されました。
私の家の東と南東を塞いでいた工場と倉庫がなくなり、両方向に約15平方メートルの空き地が現れました。

私の家の南側は海に直接通じていますが、倉庫の解体により海からの音が聞こえるようになりました。
渡り鳥の鳴き声は特に美しく、その録音がこの作品で使用されています。

この作品のほとんどは、製鉄所の現場から録音された環境音と、それをシンセサイザーで模倣した電子音をもとに、さまざまな加工、編集、再合成を行って作られています。
失われた存在へのレクイエムとして書かれたメロディーと少しの楽器演奏を加えることで完成しました。
環境音はすべての部分で使用されていますが、それらは強烈な変調によって抽象化され、波打つ電子音と混合されて大きな渦を形成します。

 

試聴、購入など是非ともよろしくお願いいたします。

 

 

 

 ちなみに、UHのオーナーであるUeda Takayasuさんも近い時期に英Phantom Limbよりアルバム『Every Clouds Call Our Name』をリリースされています。

揺らめく電子音と微かな楽器音、2部構成であることやトータルタイムなど、個人的に近しいものを感じてしまう一作でもありました。

 『Shake under the eaves』と合わせて聴いていただくのもいいかもしれません。